ホントのようなウソの話

伝説の焼酎

こんにちは。

むか~しむかし、田原の蔵王山の麓に動物たちが仲良く暮らす村がありました。

キツネもタヌキもウサギもカラスもクマも、

み~んなで仲良く暮らしていました。




お腹が空けば近くの森に入って果物や木の実を食べ

近くの小川で水を汲み、

何一つ不自由なく、みんな仲良く暮らしていました。




131014_130607
ところがある年の夏、何日も何十日も雨の降らない日がつづき

森の木々たちはみんな枯れてしまいました。

動物達の食べ物がなくなってしまったのです。




動物達は話し合って、小川から水を引いて畑を作ることにしました。

「畑でお芋を作ろう!甘くておいしいサツマイモを作ろう!」




動物達は力をあわせて一生懸命森を切り拓き、用水を掘って畑を作ろうとするのですが

台風や大雨、竜巻や日照りなどの災害にたびたび見舞われ

なかなか畑を作ることができません。




何年も何年も畑を作り続け、歳をとり、ついには精根尽き果てみんなで畑に倒れこんでしまいました。




「なあ、ワシらはもう何年こんなことをしておるんじゃ?」

「何年経つかの~、もうワシはすっかり歳をとってしまった」

「この頃は腰が痛くて鍬も握れんのじゃ」

「ワシだって、体のあちこちにガタがきておる。ワシらの生きているうちに畑は作れるのかの~」





しかし、そんな話をする動物達の横で黙々と作業を続ける一匹がいました。

カメです。




「よ~、カメどん、アンタもこっちにきてちぃと休んだらどうじゃ?」

「いやいや、ワシは疲れちゃおらん。まだまだ頑張るよ」

「無理するな~、お互いいい年なんじゃで」

「ほい、カメどん、アンタも昔っからこうしてワシらと働いておるが、一体いくつになった?」

「ワシかん?百じゃ。カメは万年生きるというでな。まだまだひよっ子じゃ」




疲れを知らずきびきびと働くカメの姿を見て、村の動物たちはみんな言いました。




「カメ、若~っ!」。

「カメ、若~っ!」。

「カメ、若~っ!」。

「亀若」。




そんな若いカメさんのお陰で

田原の蔵王山の麓ではおいしいサツマイモが採れて

おいしい焼酎ができました・・・とさっ。




P5090174はい、田原蔵王山麓芋焼酎「亀若」

本日より本年度分の販売を開始していま~す!

尚、柴田屋酒店は明日の日曜日は定休日ですので、

今日買えなかった方は月曜日以降にお待ちしております。





にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

妖怪トーク

P2210079「おいっ、キタロー!

ワシじゃよ、目玉おやじじゃ。

なんだ、明日は田原で菜の花イベントがあるのか?

天気が怪しいようだが、どうじゃの~?」




「父さん、そうです。

明日は田原の菜の花イベントの日ですよ。

お天気、どうでしょうね~」





「どうでしょうね~、じゃなくて、キタロー、お前の力でなんとかならんのか?

ほれ、酒屋のぴーちゃんが明日の為に一生懸命甘酒を作っておるじゃないか!」


「そんなこといわれても無理ですよ。

相手が妖怪ならばなんとかなるけれど、お天道様相手じゃ、ボクにはどうしようもない」


「ほれほれ、どこかにおらんかったか?”雨晴らし妖怪”みたいなの」





「そんなのいましたっけ?でも、だめですよ。

いたとしても今まで出会った妖怪なら、みんなボクに退治されちゃってますから。

「なに?それもそうじゃの~。

お前に敵う相手はおらんからの~。

じゃあ、こういうのはどうだ?

ワシらの仲間がが田原に出かけていって、人集めをする。

鬼太郎ファミリー登場にちびっこは大喜び~!

な~んてな」





「父さん、もう今は僕らは子供に喜ばれないんですよ。

ほら、妖怪ウォッチ?子供たちはやつらに夢中なんですから」




「ああそうか。そうじゃったな。

ワシらの時代も終わったんじゃったな・・・。

じゃあどうしようもないか。

ぴーちゃんも、気の毒にの~」





だ~れですか?そんなこと言ってるのは?

昼ごろまではいけるって。大丈夫。大丈夫!

(上の画像は目玉親父ではなく、柴田屋酒店横で皆様のお越しをお待ちしている”ガーベラのつぼみ”です)

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

「ネズミの王国」で暮らす猫

こんにちは。

どうやら猫には、「猫好きな人間」というのがわかるようです。



それが何より証拠には、

ワタクシは色んなところで猫に声を掛けられます。

大勢人がいても、猫はワタクシを選んで近づいてきます。

なぜなんだ。どうしてなんだろう?

いろんなところで猫と出会います。



ちょうどその2、3日前に考えていたところだったんです。

「あそこの敷地内に野良猫っているんだろうか?」



さすがにいないだろう。

海沿いの埋立地で、周りは交通量の多い道路だし、民家からは離れているし。

第一、このワタクシが十何回も行ってるのに、猫と出会ったことがないんだもん。



でも、猫が身を潜めるには最適な茂みはたくさんあるな・・・。



なぜか、猫に「猫好き人間」が識別できるように、猫好き人間には猫がいそうな場所がわかります。

ホントに、2、3日前にそれを考えていたんです。

そしたら・・・



いた!

ホントにいた!!

猫にナンパされた!!!


140207_141529_3 ディズニーランドで!


パーク内を歩いていると、茂みの中から「ニャー、ニャー」と猫の声が聞こえました。

子供の声と聞き間違えたのかと思いましたが、やっぱり猫の声。



(実は猫好き人間は騒音の中でも猫の鳴き声が聞き分けられるのであった)



声のするほうを覗き込んだら


140207_112036_2 「ここニャ。ここにいるニャ。

猫好きのぴーちゃん、夢の国にようこそニャ」。

ご挨拶してくれました。

触らせてはくれなかったけど。

ここで猫と出会えるのは、ひょっとしてミッキーと会えるよりも低い確率ではないですか?

キミはラッキーキャットだ~。

この旅がステキな旅になることを暗示しているかのようなニャンコの登場。

ワタクシのボルテージはドンドン上がっていくのでありました。

<つづく>

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

| | コメント (2) | トラックバック (0)

京都といえば・・・

こんにちは。

所用で京都を訪れました、昨日の話の続きです。

120826_144122京阪大津線の浜大津駅から京都市役所前駅までは26分。三条河原町に到着したのは午後の1時頃でした。

イヤッホ~イ!京都だ、京都だ~!!

車で移動中、所用の相手には食事を済ませて2時頃うかがう旨を伝えました。

そんなにゆっくり食事をする時間もないので簡単に済ませられるものがいい。

「京都といったら、やっぱ”ニシンそば”でしょ」と夫。

そうね、こんなときでないとニシンってあまり食べないもんね。

120826_132007三条通りの商店街の中のお蕎麦屋さんでニシンそばをいただきました。

甘辛く味付けされたニシン、おいしかった!

2時まではまだ少し時間があったので所用の相手に電話をしてみると・・・

「”かに道楽”でご飯食べてる。もうちょっとかかるかな?」

なっ、なにーーーっ!

そちらはそちらで久しぶりに京都を訪れたその家族と、かに道楽で食事をしているという。

けっ、けしからんっ!

久々の家族との再会。昼間からご馳走に舌鼓を打っていることはまず許すとしよう。

しかし、しかし・・・、

京都に来て、かに道楽とはなんですかーっ!

京都に来たのなら、ニシンそばとかお豆腐とか懐石料理とか・・・、

もうちょっと京都っぽい食べ物があるでしょ~が!!

なのに、なのに、なぜ”かに道楽”なんだ!?

今日は”どっぷりと京都な一日”と決めていた。

電話の向こうもそうであってほしかったのに、ちょっとケチが付いた。

(かに道楽さん、ごめんね。アナタが悪いわけじゃないのよ)

<つづく>

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

もしも葛西臨海水族園のペンギンだったら

120203_164944_3やあ、みんな!

ボク、ディズニーランドで暮らしてる、スズメのチュン太です。

最近、ここのすぐお隣の葛西臨海水族園から子供のペンギンが逃げ出したってニュース、知ってる?

ボク、あのコ、見たよ。”ペン吉”のことでしょ?

もちろん、ディズニーランドの中でだよ。

みんな、ペンギンは飛べないって思ってるでしょ?

それは大違いさ。

ペン吉は、いつも川の向こうからこっちを見てたんだって。だって、みんなの楽しそうな声が毎日聴こえてくるんだもん。

だから、いつかあの川を渡ってディズニーランドに行ってみたいとずーっと思ってたんだって。

もちろん、ペンギンは泳ぐのが得意だから、あんな川を泳いで渡るのは簡単な事。問題は、どうやってペンギンの檻を飛び越えるかさ。

ペン吉は、その為に毎日密かに練習をして、飛べるようになったんだって。

ここ数日、やっと春らしい暖かさになったから、ついに脱出を試み、見事成功!

大したもんだよ~。

120306_161048


ディズニーランドで、まずペン吉がした事は職探し。

最初はいろんな鳥が歌を歌う”魅惑のチキルーム”に行ったんだって。

でも、色が地味だから、ここには向いてないって断られたそうだよ。

次は”エレクトリカルパレード”の出演者。ペンギンって、ホントにパレードが好きなんだね。

ここでもやっぱり、そんな地味な色じゃダメだって言われたらしい。

そもそも、ボク達鳥は夜はあまり目がみえないから、出歩かないほうがいいとボクも思う。

そして、行きついたのが”イッツ・ア・スモールワールド”。

ほら、あそこの中にペンギンが遊んでるところがあるでしょ?どうやらあそこに落ち着いたらしいよ。

すぐにみんなと仲良くなって、もう、楽しくて楽しくて、水族園には帰りたくないっていってるらしい。

そんなペン吉の夢は、ディズニーシーの”タートルトーク”で海亀のクラッシュと一緒に得意の泳ぎをみんなに披露すること。

そう、「夢は叶うっ!」ってミッキーも言ってるもんね。

だから・・・

もう捜さないでねっ!

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

もしもディズニーランドのスズメだったら

120203_164944やあ、みんな!

ボク、スズメの”チュン太”。

千葉県浦安市の”舞浜”っていうところに住んでるんだ。

舞浜には、ボクの仲間のスズメ達だけじゃなく、ハトやカモやカラスや、いろんな鳥が住んでるんだ。

時々、暴れん坊のカラスにいじめられることもあるけど、大体はみんな仲良く暮らしてるよ。

えっ?どうしてみんな仲良しかって?

だって、ここには食べ物がいっぱいあるんだ。食べ物の捕り合いで喧嘩する必要がないんだよ。

どうして、食べ物がいっぱいあるかって言うと~、

120203_142503この巨大なネズミ、”ミッキー”のおかげなのさ。

彼は、人間程の背丈があって、人間の言葉を話す。

彼は、人間たちの間では人気者なんだ。

人間たちは、みんな彼に会うために、舞浜にやってくる。

そんな人間たちが、ここで買ったおいしいお菓子やご馳走をボク達におすそわけしてくれるってわけさ。

ボクの大好物はポップコーン。

キャラメルやチョコレート、イチゴにカレー。いろんな味のポップコーンがあって、その日の気分で食べ分けてるよ。

でも、最近ちょっと食べすぎてメタボ気味だから、カロリー控えめの塩味かブラックペッパー味で我慢してる。

先週は”ぴーちゃん”とかいう人間が来たよ。

120203_135302ダイエッターのボクの目の前で、こんなにおいしそうな物を食べてた。

でも、ぴーちゃん、かなりケチだよ。

あんな大きなお菓子をボク達に一口もくれずに、全部たいらげちゃったんだ。

ふふん!ダイエッターはボクだけじゃないってこと、忘れちゃいませんか?

頭に来たから、この日ばかりはメープル味のポップコーンをやけ食いしてやった。おかげで一週間続けたダイエットが台無しさ!

そんなわけで、ここを”夢の国”だと思ってるのは人間だけじゃない。ボク達トリの仲間にとっても夢の国なんだ。

ここで暮らしてるボク達はとってもハッピーなのさ!

そういえば、ミッキーの友達の”ドナルド”っていう巨大アヒルがいる。

彼がポップコーンを食べてるところを見たことないけど、どうしてアヒルがあんなに大きくなっちゃったのかな?

今度会ったら、彼にもダイエットを勧めてあげよ~っと。

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (2) | トラックバック (0)

甘酒サンタの贈り物 <完結編>

こんにちは。

昨日の続きです。

朝、

いつもどおりにケータイの目ざましの音でぴーちゃんは目を覚ましました。

ベッドの中で睡魔と闘いながら考えました。

「できれば・・・サンタさんのそりの鈴の音で目覚めたかった・・・」

ん?

「そうだ。サンタさんが甘酒を飲みに来た夢を見てたんだ。クリスマスの晩にあんなステキな夢が見れたワタクシ、今日はきっといいことがあるっ!今日もおいしい甘酒を作るぞ~!」

ぴーちゃんは、ガバッと元気に起き上がりました。

そう、ぴーちゃんはいつも異常に寝起きがいい、低血圧とは無縁の女なのでした。

111228_161601いつもどおりに朝食を食べ、いつもどおりに家事をすませ、いつもどおりに柴田屋酒店に出勤しました。

ただひとついつもと違うのは、耳の奥にサンタさんのそりの鈴の音が残っていたこと。

「メルヘンチックな夢のわりには、妙にリアルに残ってるんだよね。でも、サンタさんの声は、確か”ハイジのおじいさんの声”だった。アニメっぽい夢だったな~」

午後、いつもどおり表の花に水をやりました。

菜の花は昨日と変わらず元気に育っています。

「トナカイに食べられた形跡ないもんね。やっぱ夢だよね。そもそも、トナカイって何食べるんだろ?」

そんなことを考えながら水をやっているぴーちゃんの手が、急に止まりました。

「違う。夢じゃないっ!」

111226_153312_2なんとそこには、昨日までなかった菜の花のつぼみ育っていたのです。

冷たい北風に震えながら、それでもまっすぐに頭をあげるように立っています。

「お礼なんていいって言ったのに・・・。でも、サンタさん、ありがとう」

「ふぁっ、ふぁっ、ふぁっ!」

今度は鈴の音だけじゃなく、サンタさんの笑い声も聴こえてきたのでした。

                          ――― おしまい ―――

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (2) | トラックバック (0)

甘酒サンタの贈り物 <後編>

こんにちは。

昨日のお話しの続きです。

「ああ、おいしかった。日本にこんなにおいしい飲み物があったなんて知らなかったよ。とても温まった。ありがとう、ぴーちゃん」、

「どういたしまして。気をつけて帰ったくださいね、サンタさん」

サンタさんは空になった甘酒の器をぴーちゃんにさし出しながら言いました。

「何か、甘酒のお礼をしなけらばならんのぉ」

「いいえ。お礼なんてとんでもない。サンタさんに喜んでもらえただけでうれしいです。また来年も来てくださいね。プレゼントはなくてもいいから」

「ふぁっ、ふぁっ、ふぁっ!そうか。プレゼントはないが、なにかお礼を考えるよ。ぴーちゃんも、それまで元気でな」

「はいっ!来年も元気においしい甘酒を作ってます」

「さあ、行くぞ!」

サンタさんはそりの手綱を手に取り、トナカイ達の方に向きなおしました。すると・・・、

「きゃ~~~~っ!」

サンタさんの視線の先に目をやったぴーちゃんは、思わず悲鳴をあげました。

111213_131514待ちくたびれたトナカイ達は、なんと、柴田屋酒店の前に置いてあるプランターの菜の花を、むしゃむしゃと食べていたのです。

「こらこらっ!お前たち、それはお前たちの食べ物じゃないぞ」

慌ててサンタさんが手綱を手繰り寄せ、トナカイ達をこちらに引っ張りました。

「ごめんよ、ぴーちゃん。これは、なんの葉っぱだい?」

「菜の花です。田原は菜の花の街なんです。春になったら、菜の花がたくさん咲いて、遠くからたくさんの観光客が菜の花を見に来てくれるんです」

「菜の花って、あの黄色い花かい?」

「そう。たくさんの人が菜の花を見に来てくれたらうれしいし、その人たちが甘酒を飲んで喜んでくれたらうれしいと思ってるんです。だから、菜の花が咲くのが待ち遠しくって」

「そうか、そんなにきれいな菜の花なら、わしも早く見てみたいもんじゃな」

サンタさんは、どこか遠くを見るような目をしました。きっと、サンタさんは満開の菜の花畑を思い浮かべているんだとぴーちゃんは思いました。

やがて、サンタさんは来た時と同じようにトナカイたちを行儀よく整列させ、ぴーちゃんに手を振りながら夜空の彼方へ飛び立っていきました。

ぴーちゃんは月明かりの中、サンタさんのそりが見えなくなるまで手を振っていました。

静かな田原のまちなかに、鈴の音だけがいつまでも鳴り響いていました。

                            ――― (まさかの)つづく ―――

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

甘酒サンタの贈り物 <前編>

111226_100727こんにちは。

クリスマスの夜のこと。

窓の外で鈴の音がしたような気がして、ぴーちゃんは目を覚ましました。

「こんな真夜中になに?」

カーテンを少しだけ開けて外を見ると・・・

大きな角のトナカイがひくそりに乗った、赤と白の服を着た白いおひげのおじいさんが、柴田屋酒店の前でそりを停めました。

「うそっ!サンタクロース!?大変だ、サンタさんが柴田屋酒店にやってきた!?」

ぴーちゃんはパジャマのまま上着をはおり、外に飛び出しました。

「サ、サ、サンタさんですかっ?本物ですか?日本語、わかりますかっ?」

「ん?おおっ、見つかっちゃったか。ああ、わかるとも。ここは、ぴーちゃんの甘酒のお店だね。キミが・・・ぴーちゃんかね?」

「そ、そうです。ここが甘酒カフェ”ゆふ”です。サンタさん、うちのお店に来てくれたんですか?」

「う、うん。そうだとも。でも、ごめんよ、大人にはプレゼントはあげられないんだ」

サンタさんは、とても申し訳なさそうに肩をすくめました。

「はい、わかってます。それより、どうして?どうして甘酒カフェに?」

「ん・・・、実はな、ここに来ると”甘酒”という美味しい温かい飲み物が飲めると聞いたんじゃよ。クリスマスに日本に行ったらぜひ寄ってみたいと思っていたんじゃが、子供たちにプレゼントを配っていたら、もうこんな時間になってしまったんじゃ。残念じゃが、またこの次にするよ。すまんの、起こしてしまったようだ。」

「えっ、ちょっと待った!大丈夫ですよ。ちょっと、ちょっとだけ待っててください」

ぴーちゃんはお店の中に入っていって、急いで甘酒を作りました。そしてあっつあつの甘酒を器に入れると、店の前にいるサンタさんにさし出しました。

サンタさんは器を受け取ると、まず鼻を近づけ、甘酒の匂いを嗅ぎました。

「ほぉ~、日本酒の香りがするな。こりゃ、飲酒運転にならんかの?」

「へぇ、サンタさん、日本酒飲んだことあるんですか?これは日本酒の酒粕で作った甘酒です。十分煮立ててあるから大丈夫だと思います。温かいうちにどうぞ」

サンタさんは、甘酒の器を少し高く上げると、ぴーちゃんに向かって言いました。

「メリークリスマス!」

おおーーーっ!本当の、本場モンのサンタさんがワタクシにむかってメリークリスマスと言っている!なんて贅沢な、なんてステキなシチュエーション・・・。

ひっそりと静まり返った田原の柴田屋酒店の前の通りで、月の光に照らされたぴーちゃんの頬はサンタさんの洋服に負けないくらいに赤く染まり、その横に佇むトナカイの鼻は、やはり歌の歌詞のとおり赤くピカピカと輝いていたのでした。

                            ――― つづく ―――

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ホントのようなウソの話・・・最終話 <新メニュー>

・・・11月10日に始まった物語。前回の続きです。いよいよ迎えた、最終回。嗚呼、ボクの運命や如何に!では、始まり始まり~。・・・

「ゆふ・・・。」

彼女は何度もつぶやいた。そう、この甘酒カフェの名前はきっと・・・。

「わかった!もしかして、”ゆふ”って書いて、”ゆう”って読むんじゃない?」

ボクもそう思っていた。それが大問題なんだ。あの酒と同じ名前だ。あの酒の話題になるとマズイことになる。カノジョはあの酒を飲んだことがない。でも、あの女はカノジョが飲んだものと思っている。

101122_153637 ボクはチラリと女の様子をうかがった。女はまだパソコンに向かっている。

一体何なんだ。なんでボクはこの女にこんなに振り回されているんだ。カノジョとふたりきりになるというこの千載一遇のチャンスに、どうしてボクはこの女の一挙手一投足に気をとられていなければならないんだ。すぐ目の前にあるはずのカノジョの笑顔がなんだか遠くにあるような気がする。

「わかった!」

やっぱり、カノジョも気付いたようだ。

「ここの酒屋さんのお酒、私と同じ”優”って名前なの、知ってる?あの”優”からとったんじゃない?」

知ってるも何も・・・。

「あれ、おいしいよ。この前飲んだ。」

「えっ?飲んだ?お酒を?」

「うん。最近ね、ちょっと飲んでみようかなって気になったの。はなとき通りの”きらく”さん(注1)に置いてあった。」

照れ臭そうにカノジョは笑った。

さっき、酒屋の女は、甘酒では酔わないとボク達に説明した。でも今、甘酒を飲み終えたボクは、なんだか体の力が抜けて酒に酔っているような気分だ。緊張が解けたせいか、少し疲労感すら覚える。体が温かいのは甘酒のせいなんだろうか。

店を出ようとボク達が席を立つと、女も立ち上がりレジのところにやってきた。そしてカノジョに向かって話を始めた。

「”甘酒カフェ ゆふ”っていう名前はね、お酒の”優”からとったんですよ。」

このオンナ、やっぱりボク達の話を聞いていたんだ。

「でも、それぞれ好きな字を当ててもらえればいいなと思ってるんですよ。勇気の”勇”とか、友達の”友”でもいいし、誘惑の”誘”とかねっ。あっ、結ぶの”結う”もいいかもね。」

「え~、ステキですね~。」

「そうそう、もうすぐ甘酒の冬の新メニューが始まるんですよ。”甘酒ぜんざい”。甘酒味のぜんざい。」

「えっ!ぜんざい大好き。」

「ほんと?よかった。”白玉入り”なんですよ。」

「わー!」っと歓声をあげ手をたたいたカノジョは、ボクの方に振り向き、満面の笑みを浮かべながら言った。

「白玉入りだって!また、来ようねっ。」

酒屋の女は、ボクの大嫌いなあの計算高そうな微笑みを浮かべながら、ボク達を眺めていた。

                             ・・・ おわり ・・・  かも。

※注1:きらく → http://www.tahara.or.jp/hanatoki/stores.html

101122_153918_2

・・・ あとがき ・・・

ふと思い立ち書き始めたなんちゃって小説に、最後までお付き合いくださってありがとうございます。なぜ、こんな物語を書き始めたのかというと、それはこの一言が言いたかったからです。

「冬の甘酒新メニュー”甘酒ぜんざい(白玉入り)”、始まりました。」

この一言が言いたいがために、悪ふざけが過ぎてしまったことを、ここでお詫びいたします。

そして更に、もう一言付けくわえさせていただけるのであれば、

「”ワタクシはこんな酒屋のオバサンになりたい!”と常々考えています。」

ということを申し上げ、この物語を締めくくらせいただきたいと思います。

さあ、物語の舞台をあなたも訪ねてみませんか?

ご精読、ありがとうございました。

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 田原情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 酒ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (2) | トラックバック (0)