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黒猫ミミの旅

120111_135414こんにちは。

小学校の時、初めて飼った猫が”ミミ”という黒猫でした。

初めて接する小さくてフワフワのその生き物が、幼心に可愛くて可愛くて仕方なく、引っ掻かれようが噛みつかれようが、いつも傍に寄り添っていました。

そんなミミが、ある日突然いなくなりました。

雌猫なので普段からそんなに遠くに出掛けることはなく、夜にはちゃんと帰ってくるのが常でした。

ワタクシと姉は何日も家のまわりを捜しまわりましたが、ミミは見つかりませんでした。

それもそのはず。

実は、ミミは捨てられたのです。

ミミが外でノミを拾ってきまして、祖母がそれに異常に反応したのです。

「布団にノミがいる」といって夜もよく眠れなくなってしまったのです。

ミミが祖母の布団でだけ寝ていたわけではなく、他の家族は誰ひとりノミの被害に遭っていなのですが、なんだかモゾモゾして寝ていられないと言いだしました。

戦中戦後のノミだシラミだという時代を生きてきた祖母にとって、ノミの存在というのはとても不快なものだったのでしょう。

当時もペットのノミとりシャンプーのような物は売られており、それらを試してみましたが、現代のものと比べると気休め程度のものだったようです。

母が泣く泣くミミを捨てにいったのは、うちから車で10分程いったところにあるショッピングセンターの近くでした。

1年か2年が過ぎたころだったと思います。

最初は、必ず帰ってくると信じていたワタクシ達も、もうその望みは叶わないのだと悟り始めたころでした。

突然、ミミが帰ってきました。

母がそのショッピングセンターに買い物に行って、偶然ごみ捨て場でゴミをあさっているミミを見つけ、連れ帰ってきたのです。

ワタクシが学校から帰ると、ミミは久しぶりにお腹いっぱいご飯をもらったところでした。

ワタクシはランドセルを背負ったまま、少し痩せたミミを抱きしめてワーワーと泣きました。

ミミはちゃんとワタクシを覚えていて、以前いつもそうしていたように、ワタクシの鼻の頭をぺろぺろと舐めました。

それから、何事もなかったかのように、以前と変わらないミミの穏やかな生活は何年か続きましたが、その長旅の影響が肉体的にも精神的にもあったのか、そんなに長生きはせずに天国に旅立って行きました。

ミミがあの時、本当は捨てられたんだと言う話を聞いたのは、祖母が亡くなってからのことです。

その後、何匹か猫を飼いましたが、ミミは歴代の猫の中で唯一”旅に出た伝説の猫”として後輩猫達の尊敬を集めました。(?)

今日の”ねこめくり”の黒猫のまんまるで吸い込まれそうな目を見ていたら、久しぶりにミミのことを思い出しました。

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