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あゝ無情

110610_153124 こんにちは。

ちょうど今日のような降りそうで降らない、ジメジメとただ蒸し暑い梅雨の初めのある日の午後。

学生だったワタクシはバスと地下鉄を乗り継いで通学をしておりました。いつ降りだすともわからない雨のために、雨傘を携えての通学がもう数日続いています。

地下鉄の出口のエスカレータに乗りながら一段上のステップに杖代わりに雨傘をトンとつき、そこに少し身体を預けながら、徐々に見えてくる曇り空を気だるく見上げておりました。

エスカレータを降りる少し手前、数十メートル前方のバス停に目をやると、ワタクシの乗るバスの乗り場にバスが停車しているのが見えました。

(あっ!)

慌てて駆けだすワタクシ。その走りは、多分、今のワタクシよりもかなり軽やかだったはず。元陸上部だからね。

歩道上の何人もの人を追い抜き、ひらりとバスに飛び乗りました。

(よかった!間に合った)

乱れた息を整える為に大きく深呼吸をして、手に持っていた傘に再び身体を預けようと重心を移動させました。

(あれ?)

手ごたえがない。

目線を下に移すと・・・、傘がない!

いや、傘がないんじゃない。傘の柄は持っているけど、そこから先がない。

(ひょっ、ひょっとして、ワタクシ、今、傘の柄だけ持って立ってる?

どこからこの状態?地下鉄を上がってくるときは確かにあったよね。

周りの人はこれに気付いているの?この傘の柄をどうしたらいいの~?)

キョロキョロと目だけを動かし、仕方なく、さりげなく、手に提げていたカバンの中にストンと傘の柄を落とし、平静をよそおいました。

それにしても・・・、

(あの人通り、絶対誰か見てたよね、どこかで傘の下が落ちるの。なのに誰も教えてくれないんだ。

「お嬢さん、”傘の下”を落としましたよ」なんて、追い掛けてきてくれる親切な人はいないんだ・・・。)

まだいたいけな少女だったワタクシが、空から落ちてくる雨の雫よりもなお冷たい世の無情を思い知った、梅雨の日の出来事でした。

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